グランドカンパニー特設ページに、各組織の代表による演説についての記事が掲載されました。

ハーバーヘラルドの記事は『 こちら』。
週刊レイヴンの記事は『 こちら』。
ミスリルアイの記事は『 こちら』。
我らが母なる海はすべての陸に通じ、我らが家たる船は遠き隣人の声を運ぶ。
さて、今週リムサ・ロミンサに入港した船は、どんな報せを届けてくれたのだろう?
港を泳ぐ最新の話題を、船乗りの情報誌『ハーバーヘラルド』が釣り上げる!

黒渦団、正式発足を発表!
「グランドカンパニー復古祭」と題して募兵キャンペーンを敢行するなど、設立準備を進めていた黒渦団が、このほど「宣誓式」を開催。メルウィブ・ブルーフィスウィン提督自ら式典にて、黒渦団の設立を正式に宣言した。
ちょっとしたハプニングもあった宣誓式の様子を、さっそくお伝えしよう。

嵐の中の出港
宣誓式の会場となったのは、ミズンマスト上層「アドミラルブリッジ」内の作戦指揮所。収容人数の関係で式典への参列は希望者の中から抽選という形になったが、その倍率たるや凄まじく「海賊王霧髭の隠し財宝を見つけるほうが楽」と囁かれるほど。幸運にもその栄誉に預かることができた市民たちは、普段は入ることができない政治の中枢の雰囲気に、皆一様に緊張した面持ちであった。
いざ式典が開始されると、メルウィブ提督その人が現れて颯爽と登壇。リムサ・ロミンサを建国船「ガラディオン号」にちなみ「巨艦」に例えつつ、市民に対して団結を呼びかけたのだ。
その最中、海賊らしき男が暴れる一幕があったものの、提督はこれを軽くあしらい、何事も無かったかのように悠然と演説を続けて見せた。荒くれ共が集う海賊団「シルバーサンド一家」を率いていた経歴は伊達じゃないってワケだ。さらに提督は、「我らの艦砲射撃にて帝国を撃破し、黒き渦へ沈めてやろう!」と熱弁。その勇ましい口上には、聴衆も拍手喝さいで大盛り上がり。
とはいえ、帝国はナメてかかれる相手じゃあない。あげくに巷には、「第七霊災」が近いとかいう不吉な噂さえ広まりつつある。問題山積のこの状況は、まさに嵐で時化た荒海の如しだ。いかにして、この荒波に耐えて突き進むのか、我らが女提督の「舵取り」に注目が集まっている。

ユマ・モルコット

黒衣森の木々の1本、そのまた無数に空いたウロの中の1穴から、鋭いクチバシで一片の真実をつつき出す「週刊レイヴン」主筆のグッドフェローです。グランドカンパニー「双蛇党」が開催した記念式典の様子を、緊急レポートとしてお届けしましょう。

カヌ・エ・センナ様ご来臨
演奏会や祭事の際に多くの人々が集まるミィ・ケット野外音楽堂だが、その日の賑わいぶりは別格であった。何といってもカヌ・エ・センナ様が、「双蛇党」の結党を正式発表する記念式典なのだから無理もない。この歴史的式典に参列しようと、グリダニア人だけでなく行商から冒険者まで、実に多くの人々が集まることとなった。
そうした中、カヌ・エ・センナ様は式典の冒頭にて、「汝の正義と勇気を信じて我らの森を、否、汝らの森を守るべし。さすれば、必ずやノフィカ様の霊験あり」との大精霊の言葉を代弁。精霊たちが、我らを森の一部であると認めてくれた旨を報告し、森を穢す侵略者、ガレマール帝国への断固たる抵抗の意思を表明した。


かつて我らの祖先は、精霊を恐れ地下の穴蔵に隠れ住んでいた。地下都市「ゲルモラ」時代のことである。そこから長い年月をかけて、幻術士たちが精霊との対話を成功させ、森に住まうことを許されたのだ。だが、そのような長い歴史の中でも、大精霊が「汝らの森」と表現したことは、一度たりともなかった。その言葉の意味は限りなく重い。
式典の締めくくりに、カヌ・エ・センナ様は音楽堂を精霊の御光で包み込んだ。強大な帝国の影が忍び寄る困難な時代だからこそ、その暖かくやわらかな光の下で、我らは新たな友人、すなわち冒険者たちと手を取り合い、国難に備えなければならないのだ。

オリバー・グッドフェロー

ラウバーン局長、演説をぶつ
先日、正式に発足を表明した不滅隊が、ロイヤル・プロムナードにおいて記念式典を催した。砂蠍衆が一堂に会する中、ラウバーン・アルディン局長が「グランドカンパニー不滅隊結成記念演説」をぶったのである。

詰め掛けた多数の市民を前に、ラウバーン局長はガレマール帝国の脅威を論じながら、「この状況こそ勝機であり、同時に商機である」と指摘。不滅隊への労働力、及び軍資金の投資を呼びかけた。彼自身が語ったように同局長はアラミゴ出身の異邦人でありながら、商魂たくましいウルダハ人の気質をよく見抜き、聴衆を鼓舞していたように思う。元人気剣闘士だけに、盛り上げどころを知る見事なアジ演説ぶりであったと評価できよう。

だが、編集部が注目したのは、演説者よりもその背後に控えていた砂蠍衆たちの表情である。中立的立場にあるデュララ大司教が控えめな様子であったのはいいとして、共和派のアマジナ鉱山協会フィルガイス総裁が大いに賛同の意を示していたのは実に意外であった。同氏は、採掘施設防衛の名目で自衛組織「鉄灯団」を設立した人物。共和派きっての武闘派である彼が不滅隊に全面協力するとなれば、国防面の好材料であることは間違いない。

問題は渋い表情であったテレジ・アデレジ総帥やロロリト会長といった財界の重鎮たちが、どの程度、資金面で協力するのかだろう。不滅隊に大量の資金が流入するとなれば、一気に武装面の更新が図られる可能性があり、鉄鋼関連など関連商材の値動きにも影響が出るのは間違いない。
「第七霊災は目前である」といった終末論的な噂が流布する現状で経済の冷え込みを不安視する声もあるため、局長の言うとおりこの危機が「商機」となることを期待したいところだ。

論説委員:ハバク・アルバク